今回は、「矯正治療を検討した方が良い歯並び」についてお話ししていきます。歯の矯正をするべきかどうかは、人それぞれの状態や希望によって異なります。しかし、歯並びや噛み合わせに問題があり、日常生活や口腔内の健康、美容面に悪影響を与えている場合には、矯正治療を検討する価値があります。
以下に、矯正治療が必要とされることが多い代表的な歯並びの種類を紹介します。
◆ 出っ歯(上顎前突)
上の前歯、あるいは上顎全体が前に出ている状態です。口を閉じにくかったり、唇が自然に閉じないために口呼吸になりやすくなったりします。また、転倒した時などに前歯が折れたり、唇を切ったりしやすいというリスクもあります。見た目の印象にも影響しやすいため、美容面を気にされる方にも多い症例です。
◆ 受け口(下顎前突)
下の前歯や下顎全体が前に出ている状態で、上下の歯の噛み合わせが逆になります。食べ物をうまく噛めなかったり、発音がしにくくなることもあります。さらに、長期的には顎関節症を引き起こす原因となることもあるため、早めの対処が重要です。
◆ 八重歯・叢生(そうせい)
歯が重なり合っていたり、ねじれて生えていたりして歯列が乱れている状態です。見た目のコンプレックスにつながるだけでなく、歯磨きが難しくなるため、歯垢や歯石がたまりやすく、虫歯や歯周病のリスクが高くなります。口臭の原因にもなることがあります。
◆ 開咬(かいこう)
奥歯はしっかり噛み合っているのに、前歯が上下でかみ合わない状態です。前歯で食べ物をかみ切ることが難しくなり、食事に支障をきたすこともあります。指しゃぶりや舌の癖、口呼吸などの習慣が原因となることが多く、放置すると発音への影響も出てくる可能性があります。
◆ 空隙歯列(すきっ歯)
歯と歯の間に隙間ができている状態です。見た目が気になるという方も多いですが、それだけでなく、隙間に食べ物が詰まりやすくなったり、発音に影響したりすることもあります。歯の隙間にプラークがたまりやすくなるため、虫歯や歯周病のリスクも高まります。
矯正治療のメリット
矯正治療は、見た目を整えるだけでなく、以下のようなさまざまなメリットがあります:
- 噛み合わせが改善され、食事がしやすくなる
- 発音がはっきりしやすくなる
- 歯磨きがしやすくなり、虫歯や歯周病の予防につながる
- 顎関節への負担が軽減され、将来的な痛みや違和感を防げる
- 自信を持って笑えるようになり、精神面の健康にも良い影響を与える
当院での矯正治療について
部分矯正マウスピースを勧めてます。
矯正治療というと「ワイヤー矯正(ブラケット矯正)」をイメージされる方も多いですが、最近では透明なマウスピースを用いた「マウスピース矯正(インビザラインなど)」が主流となってきています。当院では、目立ちにくく、取り外しが可能なマウスピース矯正(部分矯正)を中心にご提供しています。日常生活に支障が少なく、気軽に始めやすい点が多くの患者様にご好評いただいております。
もしご自身の歯並びで気になっていることがある方は、一度歯科医院で矯正相談を受けてみることをおすすめします。見た目の改善だけでなく、将来の健康を守るためにも、早めの対策が大切です。当院ではカウンセリングも行っておりますので、お気軽にご相談ください。
歯科衛生士M