こんにちは。スマイルデンタルクリニックです。

前回は矯正治療をおすすめしたい歯並びについて解説しましたが、矯正治療ができない歯並びについて、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。特にインビザラインが向いているか気になっている方は多いと思いますが、場合によっては他の矯正方法が選択されることもあります。

今回は、インビザラインで矯正できない歯並びについてご紹介します。

■インビザラインで矯正できない歯並びとは？

インビザラインで矯正が難しい歯並びの種類は主に以下の3つです。

• 重度な出っ歯や乱ぐい歯

• 埋伏している歯を牽引する必要がある歯並び

• 顎の骨自体の突出

それぞれ詳しく見ていきましょう。

◎過度な出っ歯や乱ぐい歯

インビザラインは、歯並びの改善に歯の大きな移動が必要になる重度な出っ歯や乱ぐい歯（凸凹した歯並び）などの矯正には適さない場合があります。インビザラインは歯と歯の間にわずかな隙間があり、歯の大幅な移動を伴わない症例で向いています。

◎埋伏している歯を牽引する必要がある歯並び

インビザラインは、歯にマウスピースをはめて歯を動かしていく矯正方法です。そのため、埋伏している歯を下から引っ張り上げるような動かし方が必要な場合は、インビザラインでの矯正が難しい場合があります。

◎顎の骨自体の突出

下顎が過度に突出している受け口など、骨格自体に問題である場合はインビザラインでは適応ができない場合があります。しかし、歯の傾きだけで受け口が生じている場合などは適応できることもあります。

※公益社団法人 日本矯正歯科学会：『アライナー型矯正装置による治療指針』

■インビザラインに向いていない人

インビザラインは、マウスピースの装着時間を守れなかったり、適切な管理ができない方にはあまり向いていません。本来の矯正効果を得るためには、毎日適切な指示を守る必要があります。

◎マウスピースの装着時間を守れない人

インビザライン治療では、1日20時間以上のマウスピースの装着が必要です。食事と歯みがき以外の時間はほぼ常に装着する必要があります。1日の装着時間を守らないと矯正が計画通りに進まず、新しいマウスピースが合わなくなったり、痛みが出たりする可能性があります。

◎歯のケアやマウスピースの管理ができない人

インビザラインでは、歯のケアやマウスピースの手入れが重要です。これらを怠ると、むし歯や歯周病のリスクが高まり、矯正治療が中断される可能性があります。歯みがきを習慣化できない人、マウスピースの清掃や保管ができない人は治療期間が延びてしまう可能性もあります。　

■インビザラインができない場合の治療法

患者さまの歯並びがインビザラインに適応できないと判断された場合は、ワイヤー矯正などの他の矯正方法が適応になる場合もあります。顎変形症など骨格のズレがある場合は外科手術などと併用することがあります。

※対応できる矯正方法は歯科医院によって異なります。

◎外科手術について

顎の骨格が原因で噛み合わせがズレている場合は、外科手術が選択肢となります。上顎と下顎の骨を切断・移動させて噛み合わせの改善を図ります。入院が必要ですが、通常は目立った傷跡が残らないことが多いです。

■まとめ

今回は一般的にインビザラインが適応できない場合がある歯並びについてご紹介しましたが、患者さまによって適切な治療法を知ることが大切です。

過度な出っ歯や乱ぐい歯、顎の骨の突出などは、インビザラインで矯正することが難しい場合もありますし、インビザラインはマウスピースの装着時間が治療効果に影響するため、指示通りに自己管理できない方には向いていないかもしれません。

歯並びの乱れが重度の場合や、マウスピースの装着時間を守れなかったりする場合は、他の矯正方法が選択されることもあります。

スマイルデンタルクリニックでは、インビザラインGOによる矯正治療を行っています。歯科矯正を検討している方は、ぜひ一度ご相談にお越しください。