こんにちは。スマイルデンタルクリニックです。

マウスピース矯正を始めるにあたって、歯の型取りは避けて通れません。近年では口腔内の状況を短時間で撮影し、歯の3D画像を生成できる「iTero」が開発されており、矯正装置の型取りに広く活用されています。

iTeroは当院でもマウスピースの型取りやセラミック治療において活用しています。今回はiTeroについて詳しく見ていきましょう。

■マウスピースの型取りに使用するiTeroとは？

iTeroとは、マウスピースなどの歯科治療に使用する歯型を作成するための口腔内3Dスキャナーです。口腔内を3次元にて撮影し、高精度なデジタルデータを生成します。

従来の方法では患者さまの口に粘土状の印象材を挿入して時間をかけて歯型を取る必要があったため、吐き気などの不快感が伴いましたが、iTeroではこの過程を省略できます。

歯型を取る時間が大幅に短縮されたり、より正確な治療計画を立案できたりするのも利点です。

■iTeroの仕組みとできること

iTeroは1秒間に6000枚もの写真を撮影し、歯の1本1本の凹凸まで正確にデジタル化します。印象材を使用せず、非接触で撮影するため、患者さまの不快感や嘔吐反射のリスクを大幅に軽減します。

取得したデータをもとに、マウスピース矯正後の歯並びを3Dでシミュレーションでき、治療のゴールをより具体的にイメージすることも可能です。

さらに、定期的にデジタルデータを比較することで口腔状態の経過を詳細に観察でき、より効果的な治療計画の立案や調整にも役立ちます。

■マウスピースの型取りでiTeroを使用するメリット

iTeroを使用したマウスピースの型取りには、以下3つの大きなメリットがあります。

• 型取りの時間短縮になる

• 型取りの苦しさがなくなる

• より正確な型取りが行える

それぞれ詳しく見ていきましょう。

◎型取りの時間短縮になる

マウスピースの型取りでiTeroを使用すると、印象材よりも大幅に時間が短縮されます。印象材を使用した場合では、口腔内に材料を注入してから固まるまで待つ必要があり、上下の歯で10分程度の時間を要していました。

さらに、スキャナーで撮影したデジタルデータはインターネット経由で直接送信できるため、マウスピース作成のプロセスも迅速化され、治療の開始時期も早まります。

◎型取りの苦しさがなくなる

iTeroの使用により、マウスピースの型取りに伴う不快感が大幅に軽減されます。印象材による型取りでは、固まるまでの長い待ち時間に加え、喉や舌の根本に異物が触れることで嘔吐反射が生じやすく、多くの患者さまにとって苦痛が生じていました。

iTeroでは口腔内に器具を挿入する時間が短く、患者さまの負担が大きく軽減されます。

◎より正確な型取りがおこなえる

iTeroは口腔内の構造をより正確に捉えることができます。1秒間に多くの画像を撮影することで、歯や口腔内の細かい形状や配置を3次元で高精度に記録します。

撮影後はすぐに画像を確認でき、360度のあらゆる角度から歯の状態を詳細に確認できるのも大きな利点です。高精度なデータによってより適合性の高いマウスピースの作成が可能となり、治療の効果や効率が向上します。

■まとめ

iTeroは歯や口腔内の状態を詳細に再現できる歯科用の3Dスキャナーで、マウスピースの作成にも活用されています。

iTeroで型取りをすると、従来の印象材を使用するよりも不快感を減らすことができたり、正確な情報が得られたりするのがメリットです。また、歯並びがどのように変わっていくのかシミュレーションできるため、患者さまのモチベーションにもつながります。口腔内の経過観察、より効果的な治療計画の立案にも向いているでしょう。

スマイルデンタルクリニックでは、専門資格を有する歯科医師がiTeroをはじめとする先端設備を活用しながら、質の高いマウスピース矯正を行っています。マウスピース矯正をお考えの方は、一人ひとりに合わせた治療方針を提案いたしますので、ぜひ一度ご相談ください。